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IPAに関する情報など、技術的な内容を投稿しようと思います。

プロジェクトマネージャ試験の試験要綱・シラバスの改定(2022年10月~)

プロジェクトマネージャ試験の試験要綱・シラバスの変更

2022年5月23日に、IPAよりプロジェクトマネージャ試験の試験要綱・シラバスの改定(2022年10月~)が告知されました。

 IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:プロジェクトマネージャ試験(PM)の関連ドキュメントの一部改訂について

 

概要としては、「近年のアジャイル型開発の増加を受けて、プロジェクトマネージャに求められる役割にも変化が出てきているので、試験で定義するプロジェクトマネージャの人材像にも変更を加えます。それに加えて、試験の内容も変えていきますよ。」というものです。

 

気になったので、過去の「試験要綱」を少したどってみました。

主な変更点は赤字かと思うのですが、Ver.4.3→4.9の変更が真っ赤ですね(笑)

なお、前回の2019年6月24日の変更(Ver.4.3→4.4)では、DX化の波を受けて、ややアジャイル型開発を意識した役割に見直しているようです。

 プロジェクトマネージャ試験(PM)の関連ドキュメントの一部改訂について

 

プロジェクトマネージャ試験における対象者像の変遷

Ver.4.9

高度 IT 人材として確立した専門分野をもち,

組織の戦略の実現に寄与することを目的とするシステム開発プロジェクトにおいて,

プロジェクトの目的の実現に向けて責任をもってプロジェクトマネジメント業務を単独で又はチームの一員として担う者

Ver.4.3

高度 IT 人材として確立した専門分野をもち,

システム開発プロジェクトの目標の達成に向けて,責任をもって,プロジェクト全体計画(プロジェクト計画及びプロジェクトマネジメント計画)を作成し,

必要となる要員や資源を確保し,予算,スケジュール,品質などの計画に基づいてプロジェクトを実行・管理する者

Ver.4.1

高度 IT 人材として確立した専門分野をもち,

システム開発プロジェクトの責任者として,プロジェクト全体計画(プロジェクト計画及びプロジェクトマネジメント計画)を作成し,

必要となる要員や資源を確保し,計画した予算,納期,品質の達成について責任をもってプロジェクトを管理・運営する者

Ver.4.0

高度 IT 人材として確立した専門分野をもち,
システム開発プロジェクトの責任者として,プロジェクト計画を立案し,

必要となる要員や資源を確保し,計画した予算,納期,品質の達成について責任をもってプロジェクトを管理・運営する者

 

まとめ

こうして見ると、プロジェクトマネージャは、高度 IT 人材として確立した専門分野をもち,責任をもつべきというところは変わらずですね。

今後、プロジェクトマネージャ試験を受験される方は、シラバス変更に対応した参考書を活用して勉強することをおすすめします。

定番の参考書ですが、DXやアジャイル開発を意識した章もあり、直近のシラバス変更にも対応できるものかと思いますので、まず最初の1冊としておすすめです。

 

プロジェクトマネージャ試験には多少遠回りになってしまうかと思いますが、余裕がある方は、アジャイルにも対応したPMBOK第7版の知識を入れておくのもよいでしょう。